【お役立ち情報メニュー】イーモリジュは圧倒的人気を誇るブログ:14年06月30日
去年の初め頃、
「とにかく今から行くから」とお母さんからメール。
結婚してからあまり顔を見せていなかったけど、
何かお母さんの様子がいつもと違う…
その少し前にも
わたしが勤務する旅行会社の窓口に突然パパが現れ
「たまには帰ってこい」
そう言って帰って行った。
だけど、わたしは「ま、いっか」と
そんなに気に留めずにいた…
メールを受け取ってから30分後、
すしとケーキを持って
お母さんがやってきた。
他愛ない会話をし、いつも通りの明るいお茶目なお母さん。
そんなお母さんと話をしているうちに、
急いでわたしに会いに来た理由を聞くのも忘れて
わたしは畳の上にごろんと寝転がってくつろいだ。
…と、その時お母さんが
「実は言っておかなアカン事があるの」
と切り出した。
怖くて聞きたくないけど、聞きたい。
わたしは語気を荒げてお母さんを急かした。
「何?どうしたん?何よ?」
「実はね、お母さん癌になってしまってん。
でもちゃんと治療するし、大丈夫やから心配せんといてね」
わたしは、一瞬理解が出来なかった。
しばらくして
「お母さん、死なんといて」と
わたしは泣きじゃくってしまった。
「大丈夫!大丈夫!」とお母さんは笑う。
ショックなはずなのにいつもと変わらず笑っている。
「驚かせてごめんね」と言いながら…
あれから1年…
お母さんは辛い抗がん剤治療と手術を乗り越え、
今ふた月になるわたしの息子を抱いている。
元気になってくれてありがとう!
おばあちゃんになってくれてありがとう!
わたしもお母さんになり、
あの時泣きじゃくったわたしの前で大丈夫と笑った、
強いお母さんの気持ちが今は少しわかる気がする。