【お役立ち情報メニュー】注目されている銀座カラーの全身脱毛コースブログ:23年03月04日
中学・高校時代、
おいらはお母さんが作った弁当を持って学校へ通いました。
アルミの大きな弁当箱の中には、
赤いウインナー、塩辛い卵焼き、ピーマンの炒め物、
ライスはギュウギュウ詰め…
それがおいらの弁当の定番でした。
13時休み、弁当の蓋を開けると、
ライスの表面には、
のりで眉や目や鼻を、桜でんぶでクチや頬を描いて、
お母さんは、その日の自分の気持ちを表していました。
時には怒った顔、時には悲しい顔、
まれに、にっこりとした笑顔もありました。
前の日にお母さんと喧嘩をしたときは、
決まって怒った顔でした。
最近は、お弁当に工夫を凝らして、
ブログなどで発表される方も多いようですが、
もう三十年以上前の話ですから、
お母さんの弁当は元祖デコ弁かもしれませんね。
とりわけ中学生のころは、
ほとんどお母さんとはクチを聞かず、聞いたとしても、
おいらが怒鳴ったり、文句を言ったりするばかり…
思春期や反抗期、いろいろな理由があったのですが、
「なんで産んだんだ!ばかやろう!」
そんなことを口走った次の日は、決まって悲しい顔が書いてありました。
「いってきます」「ただいま」も言わないで、
無言で弁当を持って学校へ行く子どもに、何かを伝えようと、
弁当に託していたのでしょう。
お母さんがおいらに気持ちを伝えようとした元祖デコ弁の顔を、
ときどき思い出します。
どんな時でも、
おいらとのコミュニケーションを諦めたり、
おいらを見捨てたりしなかったお母さんには頭が下がります。
2週間前、久しぶりに実家に帰った時、
お母さんに「何が食べたい?」と聞かれて
「弁当に入っていた卵焼き」と言ったら、
「せっかく来たのに、そんなものでいいの?」と言っていましたが、
おいらにとっては、お母さんを思い出すおふくろの味。
一番のご馳走なのです。
■川元誠一
川元誠一について
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